銃を手に取る美少女と、死がつきまとう戦場。
戦場のヴァルキュリア、楽しいです。ゲームシステムが斬新ながら、ストーリーメインのゲーム展開。
伝えたい物語を、ゲームによって表現した、ある意味作り手の理想形とも言える作品でしょう。
ただ、プレイしている間、ずっとある種の違和感は消えませんでした。
このゲーム、20人程度の兵士を編成して敵と戦うんですが、その中には女の子も出てきます。それもかなり高い頻度で。しかもかわいい。
仲間のピンチに駆けつける衛生兵ももちろん女の子です。名前はないようです。なんでだろ。
兵士達は戦闘で戦闘不能になってしまうと、敵に触れられるか(止めをさされるんでしょうか)、一定ターンが経過すると死亡扱いとなり、その後姿を現しません。
この辺のシステムはFFTやファイアーエンブレム、タクティクスオウガなどでも取り入れられている仕様で、僕の好みです。
戦場を描いて、死を扱なわないのはおかしいですから。
しかしその一方で、かわいらしいタッチのグラフィックで描かれた華奢な美少年、美少女が、銃を手に取り戦う姿は、戦場というものの雰囲気をことどく削いでいました。
出血や生々しい暴力表現を用いた戦争を題材にしたゲームが最善とはいえませんし、ゲームにおける戦場はいかであるべきか、というのは、それこそ表現に対する好みの問題でしょう。
これがゲームだからこそできる表現なのかなとも思います。
普段は明るく元気に可愛らしい女の子が、戦場では敵を殺す度にガッツポーズを取る。
人間の二面性を描いてるわけではないんだろうけど、ちょっと考えてしまいます。
でも、絵と装備のデザインは好きだなぁ…戦車に重厚感ないのはちょっとがっかりだけど。
それでも、戦闘シミュレーションという万人受けしないジャンルに、見た目やシステムによってプレイしやすさ、手に取りやすさを盛り込んだゲームだと思います。
スカーミッシュの敵配置がランダムだったらよかったなぁ・・・何度でも遊ぶのに。
なにはともあれ、色々と面白い作品です。姉さん強すぎ……