do you remember

自分にとって、今の自分の心境を言葉にできないというのは一大事です。なぜなら、伝える手段が他にないから。
誰にも伝わらない。
口笛も吹けなければ、楽器もできないし、映像や音楽にも詳しくない。表現することができない。

頭の中に確かにあるもの、それを人に伝えられないということは、人からしてみればそんなものなかったことと同じ。
人は忘れていく生き物で、そうこうしている間に自分の頭の中からも忘れ去られていく。

あったのに、なかったことになってしまう。それは死んだってことと同じなような気がする。

なぜ、義務のように書くのだろう。それが嫌なら、変えるための努力をすればいい。
でもそれをしないで、悲観ばかりしている。
それはつまり、別にかまわないということだ。努力はせず、でも変わって欲しいというのはただのわがままなのだ。

自分にとって、自分がそう思うほど大切ではないのかもしれない。だからないがしろにできるのかもしれない。

それはとても悲しいことだ。

たまに平凡な日記を書いている裏では、またいつものように深刻な考え事をしている。
深刻というのは少なくとも自分の中だけのことではであるが。
他人にとっては些細なことであっても、そんなことは関係ない。
自分にとって、常に最優先事項であり続けている。

しかし、他人の難しい話を聞こうという気になっている時というのは自分の心に余裕があるとき、疲れていないとき、またはそれだけ深刻

に悩んでいる相手に同情しているときくらいのもので、大抵は聞き流してしまうのが常だろう。　

要するに、ここにいくら書いたところでまともに読んでくれる可能性は低いと。

そうなると、自分にとっての日課が一つ消える。そうして、義務が一つ消え、時間が余る。そして、発表の場が消える。

どこか適切な場所を探して、どこにしようかと考えて。

結局最後まで見つからず、わだかまりを残して、自分の意識も消えていく。