ゲーム昔話「インベーダーインパクトから制約の話」
20代後半〜30代の人とゲームの話をするとき、決まって盛り上がるのが「インベーダー」の話題。
当時のインベーダーのインパクトはそれはそれはものすごいもので、みんなインベーダーのゲーム台が置かれた喫茶店で100円玉を山積みにしてプレイしていた、という話は結構有名。
当時は8ビットゲームなので、使える色は1色、表示できるキャラクターもそれほど多くはないので、敵キャラは集団で一枚の絵を使って表示していたとか、そういう話は面白い。
あとシュウカツ相談の人が「ゼビウス」の話をしていた。
「ゼビウス」はもともと開発会社の中では捨てゲーで、決まっていた仕様は縦スクロールさせること、ということだけだったんだと。
そこで、新人に全てを任せてやらせてみようということになって、その新人さんというのが、遠藤さんという人で・・・
ゼビウスが開発されていたころのハードも、やっぱり使える色が限られていて、4色くらいしか使えなかったらしい。
そのため、単色で目立つ赤とか青とか黄色いキャラクターを登場させることが普通だった。
そう言われてみると、「パックマン」とか「ギャラガ」とかはまさにそんなかんじだよね。
でも、遠藤さんはあえて灰色、黒、白といった近似色をつかって、戦闘機の金属光沢を表現したりしたんだと。
今調べてみると、簡易なものみたいだけどAIで難易度を調整する機能があったり、初めて隠し要素というものをゲームに盛り込んだ、とあって、ものすごく工夫されたゲームなんだなーと思った。
当時の僕は普通にやってたけども。
ゼビウスwiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%83%93%E3%82%A6%E3%82%B9
制約の中で工夫をこらし、表現をするという行為が面白いゲームにおいて必ずといっていいほど行われている中で、最近のゲームは制約が減ってきている。
遠藤さんはゼビウスつくるために小説をかいたそうだし、なんか、そういうクリエイティブな労力ってどれくらい行われているんだろう。
監督はよく「ハードの容量が足りなくて・・・」とかいうけど、ハードの制約よりもむしろクリエイターの想像力の限界が試されている昨今のようです。
確かに、制約って、クオリティが嫌でも決まっちゃうんだから、制作期限とかが設定しやすそうだけれど、今は結構やろうと思えばできるんだよなぁたぶん。
フリーでだって、やろうと思えばオンラインマッチングとかできるしね。(バトルライン)
昔は、「できない、でも、やってやる」ってのが大事だったんだけど、今はただ、「こういうのがやりたい」って気持ちが大事なのかも。
どっちがクリエイターにとって幸福かはわからないけど、今どれくらいの人が自分の表現欲にどん欲なんだろうね。
つか、俺がどれくらいどん欲なんだろうね、ってことね。