バテンカイトス[GAME CUBE]
ビジュアルシーンは演出といいキャラの演技といい「お芝居」みたいなノリで、テイルズとはまた違う見せ方だなーというか、非常にカメラが引いている。
キャラの顔をはっきりみせるテイルズとは異なり、背景をメインに見せてる感じで、操作性も悪い。
絵画的な背景に3Dモデルのキャラクターが浮いている。
でもコレ結構古いゲームだし当時はかなり美麗なCGだったようにも思える。
戦闘はカードバトルなんだけどそこまでデッキである必要性がないような気がする。
それは、デッキというよりポーカーみたいな数合わせを瞬時に行う反射ゲーみたいな操作をするからで、入力はスピーディーにするわりにカードを2枚ずつしか出せないのでテンポが悪く、キャラの動きもそれにあわせて間をとっているので眠くなってくる。
攻撃回数とか回復回数をあらかじめ決められた戦闘、っていうのは挽回の余地とかがないので、あんまり面白くなかったり。
切り札を切る感覚もあまりないので、結局運ゲーなんよなー
回復アイテムなどが時間が経つと腐ってなくなっちゃう、っていうのは面白いんだけど、ワサビとか御寿司とか世界観無視の方向でアイテムつくっちゃったのは遊び心なんだろうけどちょっと嫌。
背景とかで「ここはこういう世界なんだー、大陸は浮いてんだこいつらは空で魚獲ってんだー」とか思いっきり訴えたあとに回復アイテムワサビとかげんなりすることこの上なくて、架空の設定はアイテムまわりにもレジェンドオブマナみたいに徹底してほしかった。
こういう、「ゲームだから別になんでもいい」っていうのは案外都合がいいけど、うまいこと使えてるのはメタルギアくらいじゃないかなーと思う。
メタルギアは銃や弾薬をあらわすオブジェクトが空中に回転して浮いてるんだけど、わかりやすくていいからねあれは。
どこをリアルにつくって、どこをゲームっぽくなんでもありにするかは本当にセンスだなーとか。
物質の本質をカードに濃縮して持ち運ぶ、とかいう設定で、どこに大量のアイテムを収納しているのか、なんてツッコミに対応しなくてもいい。
洋ゲーのウェイトやインベントリやスタミナみたくリアリティへのそこそこ以上の配慮がないんなら、ないなりの開き直り方でいいと思う。
キャラデザも主人公青、ヒロインピンクと物凄いジェンダーで、中二病+片羽とやっぱりストーリーのキーパーツヒロインという王道っぷりなのだけど、なんか昔ながらゲーム作ってきた人たちが次世代機でちょっと昔どおりつくってみた、みたいなつくりなんよなー。
立ち絵が単色塗りでちょっと安っぽいのもなんか気になった。
というかこれはアニメ塗りに俺が慣れてしまっているのか、とも思うけど、やっぱりなんか王様の背広がひらべったくてすげー気になった。
しかし最後までキャラクターの心情とかわかんなかったけど、ここらへんは続編で詳しく描かれるらしい。
なんか続編前提で先延ばすのはなんか金と時間のあるメーカーのダメなとこなきがすんなー。
小島監督みたく「いつも最後のつもりでつくる」っていうのはひょっとしなくてもものすごいことだなーと思った次第でしたことよ。