夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

ちょっと不思議な女の子「黒髪の乙女」と、乙女に恋する一途な「先輩」の二人の視点がめまぐるしく移り変わりながら、現実と虚実が入り乱れるストーリーが展開する。

舞台は現代の京都、大学生の二人、設定はもろ現代なのに、曲者ぞろいの脇役達のおかげもあってか、不思議な世界観が構築されている。

設定に関係なく、ファンタジーはやれるんだ、と思った。

先輩と同じ才能を、僕も持ち合わせているのなら、この本のラストに僕も近づけるのだろうか、とかしょうーもないことを考えたりする。


ヒトの人生を愉しもうとする心の中に、現実をいくらでもオモチロク、ファンタジーにしてしまう力が眠っているんだなーみたいな。


もっともっと面白いもののみかたをしたい、と思わせる一冊。