ベイマックス(ハイパーネタバレ感想
だいたいのこと
科学、圧倒的ジャパニーズリスペクト、愛する人を失う悲しみと怒り、ロボット、正しい人は何をすべきか。
最終的にヒーローになっちゃうのは驚きだったけど、お話の完成度高い。
ベイマックスは愛らしい動きの連続でそこもヘルスケアのため計算されていたのだとするとタダシすげぇな。
っていうかタダシって正って書くんだろうし、実際タダシが一番正義の味方してるんだよな(自己犠牲)・・・そういう人間しかベイマックスは作れんみたいなね。
「カラテをするケアロボットは必要なのでしょうか?」
「空を飛ぶケアロボットは必要なのでしょうか?」
などと問題提起もプログラムされててやばい。
最終的に、大きな目的のためには、必要だったということになる。
ロボットはプログラムされたことしかできない、という事実と、話の都合上キャラクターとしてベイマックスを動かさなければならないことの整合性がうまくとられていた気がする。
全てタダシが慮ってプログラムと試行を重ねた結果と言われると泣けてしまう(タダシの実験記録動画の「もう大丈夫だよ、ベイマックス」でもうダメでした)
ロボットというテーマ
学習を繰り返し行動パターンを増やしていくロボットと、辛い体験を踏まえて悲しみに沈んだり、その悲しみを乗り越えるために復讐に執念を燃やすように行動してしまう人間との間に、行動原理の差がさほどないようにも思えて(全ては学習と反射によるものという意味で)、その辺も意図されて描写されているのかなと思う。
科学というテーマ
科学は人を幸福にするために進歩する、という側面と、悪用、濫用すればむしろ大きな災いを招く、という面の二面性もしっかり描かれてあった。
ヒトのアイデアを盗むやつが悪として描かれているのはブラックユーモアか(実際悪いんだけど)
才能というテーマ(個人的には感じた
そもそも、登場人物がみんな大学生だけど才能がやばくて、自分たちをヒーロにできるような技術、財力をもってる、って時点でもうスーパーすぎて、凡人の付け入る未来はねぇのか、みたいなことはちょっと思う。
自分はあんまりこれまでの人生では努力しなかったからまぁ因果応報か、みたいな悲しさもあって、何かをやりとげた才能人をみるのは色々な意味で涙がでる
+ケアロボットがヒーローになるということ
主人公は兄の死の真相を突き止めるため、ベイマックスを戦えるようにアップグレードするんだけど、ベイマックス自身「カラテは自分に必要なのか?」と問題提起するところがあって、結果的には、暴力で復讐を遂げようとする教授を止めるためには、必要なことだった。
ここはちょっとヒトからそういう展開があるということを聞いていたんですが(銃とか撃つというように聞いていたが、それは違った)、それほど違和感のある流れではなかった。
ただ、弱ったヒトを助ける、というのがタダシの理想で、主人公のやりたいことは、最初から特に無かったけど、冒険を通じて、ヒーローとして活動することに目覚める、という形。これはホントに意外だった。
物語をキリ良く終わらせるために、ヒーローになる、という形をとったような、やっぱり、ヒーローというのは究極の人生なのか、作者がヒーローが好きなのか、よくわからんがヒーローになってしまった。
とはいえ、あれだけ大きな力をもったら、ヒーローになって世界救ったほうがいいのかもしれん。
ジャパンリスペクト
勘違い日本じゃない、かなり高いレベルの日本びいき。そもそも主人公たちは日系人だし。東大とか早稲田のロボット工学の名前がスタッフロールにでてたので、取材をしていたようだし、確かインタビューでもそういうことは言ってた気がする。
謎1
教授の言った「余計なことをしたから(タダシは死んだん)だ」とは何なのか?
タダシは何か教授に不都合なことをしたために、教授に見捨てられたと取れる。あの流れならまぁ殺意沸くわな、って感じはある