Red Dead Redemption  急に死ぬのが怖くなった (ネタバレ多)

メインミッションクリア。


RDRしらん、って人は以下の3点だけおさえておいてほしい。

主人公(ジョン・マーストン)のそもそもの目的が、政府に誘拐された妻子の身柄と引き換えに、かつての友人だった無法者を殺すこと

いざ標的を殺し終えて、妻子を解放してもらってエンディング・・・じゃなくて、まだそこから先があった。

家族(ヨメ、息子のジャック、おじさん)と住んでた家に戻るんだけど、そこで家族ぐるみのミッションがいくつかあった。


これまでがこれまでだけに(アメリカ西部でギャング潰すために色んなクズと手を組んでグレーな仕事をしたり、メキシコで革命に参加したり)、あぁ、やっとここからは平和な暮らしが続くんだ、それで終わるんだ、という妙な感動があった。


このためにジョンはがんばってきたんだよな、そこをちゃんと描くのはすごいな


と呑気に思ってた。


で、家族ぐるみのミッションというのも息子と一緒に狩りにいくとか、トウモロコシ食い荒らすカラス追い払うとか、わりと平和なものもありつつ、息子がグリズリーに半殺しにされてるとこを助ける、という危なげなものもあって、とくにグリズリーの話はヒヤヒヤした。

ここで息子死んでたら悲惨だなーと。

嫁と一緒にやってきたジョンに後ろ髪をひかれるボニー(序盤の恩人)かわいい

クマ狩りにいくジャックを止めなかったおじさんにキレるジョン


などなどこのゲームでは信じられないほどハッピーなイベントが続き、ラスト手前でようやくただの皮肉屋の無法者(割と良いやつ)から頼れる親父に変身したジョンだったのだけれども、ラストミッションがねー、ラストミッションがねー・・・


ようは、「おめこぼし」期間が終わって、政府が軍隊動員してジョン一家を狩りに来るんやけども。


ここで普段息子や嫁からキツいこと言われたりもする親父と口元の汚いおじさんが頼れる戦士に変身して、ぉぉアツい展開やなーと希望をもった途端おじさん撃たれて死亡。


息子もライフルもって飛び出してきて、すごく嫌な流れだなーと思いつつ、息子と嫁を馬小屋まで逃がすために、騎兵と兵士をひきつけるジョン。


なんかもうこのあたりで一番気持ちが盛り上がってたと思う。


なんせ、これまでのプレイの目的=息子と嫁 が眼前で軍隊に狙われるわけで、まーイベント的にすぐには死なないとは思ってたけど、敵に狙いをつけるのも普段以上に鬼気迫るものがあった。


シナリオだけじゃなくて、ゲームプレイの部分でキャラクターにどんどん感情移入していける仕掛けやなーと。


で、敵をうまく散らして妻子を馬で逃がしたジョンが最後にすることが
、小屋を包囲している兵士達の前に飛び出して、黙って銃を抜くことだった。


敵は10人以上いて、持っているのはリボルバー1丁だけ。


自殺行為なんよね。リボルバーの弾数は6発だから。


モーゼル(14発)はどうした!エヴァンリピーター(22発)はどうした!!*1


とやや奇妙なキレかたをしつつ、強制発動したデッドアイ(このゲームでいうバレットタイム)に従い6人の頭に標準をつけたとき


あぁ、ダメだなって思った。


案の定撃ち洩らした兵士に蜂の巣にされて、死んじゃうんだけども。


なんかそこで、ジョンは自分の死をうけいれたんだなーと感じた。


かつて世間を騒がせた無法者集団の最後の生き残りであるジョンを、政府が黙って見逃すはずもなく・・・というのもありきたりな流れであれば


妻子の安全を優先して自ら死を選ぶ、というのもまー映画とかでわりとあるんじゃないか


けれども、それをゲームでやられるとは思わなくて、かなり感動してしまった。


で、これまでのミッションの最中によく「過去は清算できない」という言葉が頻繁にでてきて、あぁ、それが伏線だったんだなーと。


「俺たちの(無法者と元娼婦とその息子)人生はこれからよくなっていくんだ」的なことを言ってたけど、くるものがきてしまうと、やっぱ死を受け入れざるをえんというのか。


とにかく、またしてもアメリカ流・「究極の正義は自己犠牲」の例がまたひとつ増えてしまった。

息子の成長する姿をみてもう大丈夫だろうと思った


とかほかにもいろいろ理由はあったんだろうけど、やっぱ主人公死んで終わりはすごく悲しい。やりきれない。


ゲームにおいてプレイヤーキャラが死ぬのって自分のミスによるところが多いわけだけど、シナリオ上絶対に死ぬってのは避けられないので、悲しい。本当の死みたい。


で、せっかくジョンが守った息子の未来がこれ*2かよ・・・ってなって


人は過ちを繰り返す


っていう別ゲーのコピーを思い出したのでした。

*1:ゲーム中に手に入る強力な銃器

*2:ジョンと同じ服装、装備でプレイヤーキャラとして登場